マキノ高原メタセコイア並木

錦秋の並木道に包まれて、湖国の奥へとつづく一本道

滋賀県高島市・マキノ町の農業公園マキノピックランドから北へおよそ2.4km、緩やかな直線道路の両脇に約500本のメタセコイアが立ち並ぶ。新・日本街路樹百景にも選ばれたこの並木道は、四季折々の表情を見せるが、とりわけ紅葉シーズンの美しさは格別だ。

11月中旬から下旬にかけて、木々は徐々に色づき始め、深いオレンジから赤茶へと移ろうグラデーションが道全体を包み込む。早朝の霧にけぶる並木や、夕陽に透ける葉の陰影は、静けさの中にどこか神秘的な気配を漂わせる。車窓から眺めるもよし、ゆっくり歩いて写真を撮るのもおすすめだ。

周辺にはカフェや果樹園も点在し、地元の旬の味覚とともに秋の旅情を楽しめる。メタセコイア並木は観光名所でありながら、通るだけで心が落ち着く不思議な魅力を持っている。湖西の自然と調和した、美しくも穏やかな秋の風景に、心がほどけていく。